【2026年最新】外国人労働者を自社に受け入れるには?企業と外国人がやるべき手続きを徹底解説

外国人雇用・ビザ手続き(製造業向け)

人手不足の切り札!
製造業が初めて「外国人労働者」を受け入れる前の必須知識と注意点

「人手不足を解消するため、外国人労働者の受け入れを検討している」
「しかし、ビザの手続きや入社後のルールが複雑すぎて、何から手をつければいいか分からない…」

少子高齢化が進む現在、製造業が生き残るための戦略として、外国人材の採用はもはや欠かせない選択肢となりました。しかし、外国人を雇用する場合、日本人を採用するのとは全く異なる「出入国管理及び難民認定法(入管法)」や「労働関係法令」に基づいた厳格なルールが存在します。

「手続きに少し不備があっただけ」と思っていても、知らずに違法な状態で働かせてしまうと、企業側が重い刑事罰(不法就労助長罪)に問われるリスクが潜んでいます。

本記事では、初めて外国人材の受け入れを検討している経営者様に向けて、近年の大きな制度改正のポイントを含め、【外国人労働者側】と【受け入れ企業側】の視点から、入社前・入社後にやらなければならないことを行政書士が分かりやすく解説します。

1. 【外国人側】日本で就業するための前提と、入社後の義務

まずは、外国人本人が日本で働くためにクリアしなければならない条件と、働き始めた後に発生する手続きについて解説します。

【前提】「就労可能な在留資格(ビザ)」の取得が絶対条件

外国人が日本で働くための大前提として、従事する業務内容に合致した「在留資格(通称:就労ビザ)」を持っていることが必要です。

主な就労ビザには、現場の即戦力となる「特定技能」、エンジニアや通訳などの「技術・人文知識・国際業務(技人国)」などがあります。
海外にいる外国人を呼び寄せる場合は、企業と雇用契約を結んだ後、日本の出入国在留管理局(入管)で「在留資格認定証明書(COE)」の交付を受けるプロセスから始まります。

【入社後】一定期間経過後に外国人がしなければならないこと

日本に入国・入社した後も、外国人は以下の手続きを忘れずに行う法的義務があります。

  • 在留期間の更新手続き(ビザの延長):
    就労ビザには「1年」「3年」「5年」などの期限が定められています。期限が切れる前に、必ず入管で「在留期間更新許可申請」を行わなければなりません。これを忘れると不法滞在(オーバーステイ)となり、強制送還の対象となります。
  • 所属機関の変更届出:
    転職などで働く会社が変わった場合、14日以内に入管へ届け出る義務があります。
  • ステップアップのための試験受験(特定技能などの場合):
    例えば「特定技能1号」から、家族帯同が可能で在留期限に上限のない「特定技能2号」へ移行するためには、働きながら必要な技能試験や日本語試験に合格する必要があります。

2. 【重要トピック】「技能実習」から「育成就労」へ!制度改正のポイント

これから製造現場で外国人材の受け入れを検討する企業様にとって、絶対に知っておくべき大きな法改正があります。それが、長年続いた「技能実習制度」の廃止と、新制度「育成就労」の創設(2027年本格施行予定)です。

これまでの技能実習は「国際貢献(途上国への技術移転)」を目的としていましたが、新制度の育成就労では「日本における人材の確保・育成」へと目的が明確に変更されました。これにより、受け入れのルールが大きく変わります。

図解:旧制度(技能実習)と新制度(育成就労)の比較表

比較項目 【旧】技能実習制度 【新】育成就労制度(2027年本格施行)
目的 国際貢献(途上国への技術移転) 人材の確保と育成
「特定技能」への移行 職種により移行可能(試験免除あり等) 原則3年で「特定技能1号」へ移行することを前提に設計
本人意向の「転籍」
(転職・職場変更)
原則不可(やむを得ない事情のみ) 条件付きで可能になる
(同一業務分野で1〜2年就労、一定の日本語・技能要件を満たす場合など)
受入機関等の要件 比較的緩やか より厳格化
(悪質な紹介業者の排除、自社での支援体制要件の引き上げ等)

⚠️ 製造業の経営者様が注意すべきポイント

新制度における最大の変化は「転籍(転職)が条件付きで認められる」という点です。これはつまり、「給与が低い」「労働環境が悪い」と見なされれば、外国人がより良い条件の別の会社へ移ってしまうことを意味します。
これまで以上に、日本人社員と同等の適正な待遇と、働きやすい職場づくり(定着支援)への投資が不可欠になります。

3. 【完全フロー】外国人採用ゼロから入社・定着までの7ステップ

「外国人労働者は一人もいない」というゼロの状態から、実際に業務をスタートし、社内に定着するまでの道のりを、ロードマップ形式で詳細に解説します。

全体の標準的な期間は、海外からの招へいで約4ヶ月〜6ヶ月、国内にいる外国人(留学生や転職者)を採用する場合で約2ヶ月〜3ヶ月となります。

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STEP 01

受け入れ要件の整理・採用計画【入社半年前〜】

任せる業務の確定:現場作業(特定技能・育成就労)なのか、技術開発・設計(技術・人文知識・国際業務)なのかを決めます。
社内環境の整備:日本人との待遇格差がないかを確認し、社内の受け入れ責任者を任命します。

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STEP 02

募集・マッチング活動【入社4ヶ月〜5ヶ月前】

募集チャネルの選定:国内外の紹介会社、SNS、あるいは技能実習・特定技能の仲介を行う監理団体や登録支援機関を選定します。
・履歴書選考と同時に、日本語レベルや所持する技能試験資格を厳しくチェックします。

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STEP 03

選考・面接・雇用契約締結【入社3ヶ月〜4ヶ月前】

在留カード確認:日本在住者の場合は、面接時に在留カード裏面まで見て「不法就労状態」でないか確認します。
・採用決定後、日本人と同等の適正な基本給を設定し、「雇用契約書(外国人が理解できる言語の対訳付き)」を取り交わします。

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STEP 04 【最重要】

在留資格(ビザ)の申請手続き【入社2ヶ月〜3ヶ月前】

入国管理局への申請:必要書類を揃えて「在留資格認定証明書(COE)」交付申請(海外招へい)または「在留資格変更許可」を申請します。
行政書士の出番:企業・本人の状況により必要書類は100枚以上に及びます。審査期間は1〜3ヶ月かかるため、このステップが全プロセスの最大の鍵となります。

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STEP 05

現地でのビザ発給・受入準備【入社1ヶ月前】

・COE取得後、海外現地の日本大使館で旅券(パスポート)にビザを貼り付けてもらいます。
企業の物理的準備:社宅やアパートの契約、寝具、調理器具などの確保。特定技能などの場合は、義務づけられている「入国前生活オリエンテーション」を実施します。

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STEP 06

入国・入社、公的手続き【入社当月・直後】

入社直後にやること:市役所で「住民票」の登録、銀行口座の開設に同行、携帯電話の契約サポート。
企業側の絶対義務:社会保険・雇用保険に加入。入社から翌月10日までに、ハローワークへ「外国人雇用状況の届出」を必ず提出します。

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STEP 07

業務教育・生活立ち上げ・長期定着支援【入社後】

・日常的なコミュニケーション(多言語翻訳ツールややさしい日本語の活用)。
定期報告とビザ管理:特定技能などの場合は四半期ごとの入管報告が必要。年に数回の「ビザ更新時期」を企業側でもカレンダー登録し、徹底したコンプライアンス管理を行います。

特に、「STEP 4(在留資格の手続き)」と、入社直後の「STEP 6(ハローワークの届出を含む公的手続き)」は、法的な要件が多く失敗が許されないセクションです。これらを入門段階から自社だけで進めようとすると、担当者様が書類作成に忙殺され、本来重要な「社内への馴染ませ方」や「実務の指導」といったオンボーディングに手が回らなくなってしまいます。

4. 【企業側】外国人を受け入れるための準備と必須条件

企業側が外国人を迎え入れるにあたって準備すべきことを解説します。日本人を雇用する以上の配慮と法的義務が伴います。

日本人と同等以上の労働条件の確保

最も重要なルールは、「外国人だからといって、日本人より低い給与や悪い待遇にしてはいけない」ということです。
給与水準、労働時間、有給休暇、社会保険の加入など、すべて日本人労働者と同等以上の条件で雇用契約を結ぶ必要があります。

在留カードの確認とビザ申請のサポート

面接時や採用決定時には、必ず本人の「在留カード」を確認し、「就労制限の有無」や「在留期限」をチェックします。ここで確認を怠り、就労不可の外国人を働かせてしまうと企業側が処罰されます。
また、海外から呼び寄せる場合や、留学生から正社員へ変更する場合は、企業側が主体となって(または行政書士に依頼して)入管への複雑な申請手続きを行う必要があります。

5. 【企業側】受け入れ「後」にやらなければならない義務と手続き一覧

無事に入社した後も、企業側のサポートや義務は続きます。ここを怠ると、企業側がペナルティを受ける可能性があるため要注意です。

ハローワークへの「外国人雇用状況の届出」【絶対義務】

外国人を雇い入れた時、および離職した時は、雇用対策法に基づきハローワークへ「外国人雇用状況の届出」を行うことがすべての企業に義務付けられています。(※特別永住者を除く)
これを怠ったり、虚偽の申告をしたりすると、30万円以下の罰金が科される可能性があります。

職場定着のための生活・業務支援(特定技能等の場合)

「特定技能1号」や今後の「育成就労」の外国人を雇用する場合、企業には法律に基づいた「支援計画の策定と実施」が義務付けられています。

  • 日本語学習のサポート
  • 銀行口座の開設や携帯電話の契約同行
  • 役所での住民票・税金手続きのサポート
  • 定期的な面談と入管への報告(四半期ごとなど)

これらは自社で行うことも可能ですが、非常に手間がかかるため、「登録支援機関」等に委託するのが一般的です。

【企業と外国人の手続きまとめ表】

タイミング 【外国人】がやること 【受け入れ企業】がやること
入社前 業務に合った在留資格(ビザ)の要件を満たす ・日本人と同等の雇用契約を結ぶ
・在留資格申請の準備・サポート
入社時 役所での転入届や口座開設(企業の支援あり) ・ハローワークへの「外国人雇用状況の届出」
・法定調書の提出
入社後(定期) ・在留期間の更新手続き
・(必要に応じ)技能試験等の受験
・給与の適正な支払い・社会保険の加入
・生活・業務支援の実施
・入管への定期報告(特定技能等の場合)

6. 失敗しない外国人採用は、入管業務のプロ「行政書士」へ

ここまでお読みいただき、「想像以上に手続きが多く、自社だけで対応できるか不安だ」と感じられたかもしれません。

事実、入管法は毎年のように改正が行われており、今回の「育成就労」への移行など、最新の専門知識が常に求められます。万が一、就労不可の外国人を働かせてしまったり、手続きに不備があったりした場合、企業側が「不法就労助長罪」に問われ、3年以下の懲役または300万円以下の罰金という、経営を揺るがす非常に重いペナルティを受けるリスクがあります。

だからこそ、外国人雇用の手続きは、出入国管理法務の専門家である「行政書士」などのプロフェッショナルにお任せください。

行政書士等の専門家に依頼する3つのメリット

  • 自社に最適なビザの提案と確実な取得:
    御社の業務内容に最も適した在留資格を診断し、複雑な申請書類の作成から入管への提出までをサポートします。(※申請取次行政書士等の資格を持つ専門家を活用すれば、ご本人が入管へ行く必要がなくなります)
  • コンプライアンスリスク(犯罪)の回避:
    採用前の在留カードチェックのポイントから、入社後のハローワーク届出、新制度への対応まで、うっかり法違反を防ぐための確実なアドバイスを提供します。
  • 人事担当者様の大幅な負担軽減:
    専門家に手続きを任せることで、担当者様は「外国人材への業務指導」や「社内コミュニケーション」といった、本来の生産的な業務に専念していただけます。

「初めて外国人を面接する予定だが、就労ビザが下りるか事前に知りたい」
「育成就労など、新しい制度下での採用戦略について相談したい」
「現在働いている外国人のビザ更新の手続きをお願いしたい」

このようなお悩みがございましたら、ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。御社のグローバルな人材活用とビジネスの発展を、法律の側面から強力にバックアップいたします。

7. この記事を書いた人(専門家プロフィール)

[行政書士 中田 大智]

NAKA行政書士事務所 代表 / 関西の製造業支援特化型・行政書士

関西を中心とした製造業(町工場・メーカー)の支援に特化した行政書士。不透明なコンサル業界や一部悪徳業者による違法な申請に一石を投じるべく、適法かつ「入金後まで徹底的に伴走する」補助金サポートを展開。設備投資に関する事業計画書作成から、工場新設に伴う許認可手続き、取引先との契約法務や外国人材雇用のコンプライアンス管理まで、製造業に不可欠な行政手続きをワンストップでサポートしています。「社長がモノづくりに専念できる環境をつくる」をモットーに、独立した立場で経営の右腕(法務顧問)として伴走します。

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また、本記事は2026年5月時点の出入国在留管理庁等の発表や法令等に基づき作成しておりますが、入管法や関連制度の改正により最新の状況と異なる場合がございます。実際の申請や採用等にあたっては、必ず最新の法令をご確認いただくか、当事務所まで直接ご相談ください。

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